第18回大会
ご挨拶
グローバル化や情報化が目まぐるしい今日,地球の裏側での出来事が直ちに子どもたちの生活環境に影響を及ぼすことも稀ではありません。子どもに関わるさまざまな人々がそれぞれの領域で蓄積してきた専門知識や技術を以ってしても,想定しきれない事態も頻発しています。もはや特定の専門家の力のみでは,子どもに安心で安全な環境を提供し,ひとり一人の健やかな育ちを保障することが,難しいところに来ていると思います。文部科学省もチーム学校の方針を打ち出し,学校の中で多様な専門職が協働するモデルを提起しています。学校の中に限らず,地域も含めさまざまな立場の人や機関が「みんながつながり,みんなで支える」ことが何よりも求められていると考えられます。
そこで,日本学校心理学会第18回名古屋大会を,「学校の安心と安全をめざして~みんながつながり,みんなで支える~」をテーマに, 2016年10月1日(土)・2日(日),名古屋大学東山キャンパスにおいて開催致します。名古屋市は,平成26年度より全国に先駆けて「子ども応援委員会」という多職種チームの学校への配置を開始しています。その経験も伺いながら,立場の異なる人々が真に繋がるための知恵と工夫について,全国で子どもたちのためにさまざまな実践に取り組んでおられる会員の皆様同士がつながってわかちあう機会が持てればと思っております。
10月は名古屋メシを楽しんでいただくにも良い季節です。奮ってご参加ください。実行委員一同心よりお待ちしております。
学校心理学会第18回大会 実行委員長 窪田由紀
大会概要
大会テーマ | 「学校の安心と安全をめざして~みんながつながり,みんなで支える~」 |
日程
- 2016年10月1日(土)
-
9:00~
9:10
(10分)9:15~
11:15
(120分)11:15~
11:45
(30分)11:45~
13:00
(75分)13:00~
15:00
(120分)15:30~
17:30
(120分)18:00~
20:00開会式 基調講演
【Aポイント】
「減災行動を誘発し
巨大災害を克服する」
講師:
福和伸夫先生
司会:
窪田由紀先生石隈利紀学校心理学貢献賞受賞講演
講師:
阿久澤 栄先生
(2015年度受賞)
司会:
水野治久先生昼休み 実行委員会シンポジウム
【Bポイント】
「子どもの心を育てる
学校・地域・社会」
シンポジスト:
平池秀幹先生
廣岡雅子先生
石原幹雄先生
指定討論:
西山久子先生
窪田由紀先生
司会:松本真理子先生ポスター発表(1) 情報交換会 減災館見学ツアー - 2016年10月2日(日)
-
9:00~
10:00
(60分)10:00~
12:00
(120分)12:00~
13:15
(75分)13:15~
15:15
(120分)15:30~
17:30(120分)総会 公開講演
【Aポイント】
講師:石隈利紀先生
司会:森田美弥子先生昼休み ポスター発表(2) 分科会(教育講演)
【Bポイント】
Ⅰ 講師:友永雅己先生
Ⅱ 講師:中谷素之先生 ・
町 岳 先生
Ⅲ 講師:酒井貴庸先生
※並行開催自主シンポジウム(1) 自主シンポジウム(2)
内容
大会1日目 2016年10月1日(土)
(1) | 開会式 9:00~9:10
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(2) | 基調講演(学校心理士資格更新Aポイント) 9:15~11:15 講師 福和伸夫先生(名古屋大学減災連携研究センター センター長 教授) 司会 窪田由紀先生(名古屋大学大学院教育発達科学研究科 教授) 演題 「減災行動を誘発し巨大災害を克服する」 自然災害は防止することはできませんが,災害を減らす「減災」は可能です。学校においても物理的減災と心の減災は重要な課題になっています。名古屋大学が全国に誇る減災拠点のリーダーである福和先生に学校でできること,すべきことは何かについて語ってもらいます。当日は,午後から名大減災館見学ツアーも企画しています。 |
(3) | 石隈利紀学校心理学貢献賞受賞講演 11:15~11:45 講師 2015年度受賞 阿久澤 栄先生(渋谷区子ども総合支援センター) 司会 水野治久先生(大阪教育大学 教授) 演題 「何よりも母親支援が求められています!」 阿久澤先生は,教育行政の立場から,神奈川県にて全国に先駆けて「特別」を冠しない支援教育を推進してこられました。また,本学会の第36回研修会の講師や第16回神奈川・東京大会の実行委員長をお務めになるなど学会の発展にも大いに貢献され,2015年度石隈利紀学校心理学貢献賞を受賞されました。当日は,保育や教育の現場において子どもたちを守るためには,何よりも母親支援が重要であることについてお話しいただきます。 |
(4) | 実行委員会企画シンポジウム(学校心理士資格更新Bポイント) 13:00~15:00 テーマ 「子どもの心を育てる学校・地域・社会」 シンポジスト 平池秀幹先生(北九州市教育委員会 学力・体力向上推進室長) 石原幹雄先生(一宮市立木曽川中学校 校長) 廣岡雅子先生(三重大学非常勤講師/わくわくコミュニケーションクラブ) 指定討論者 西山久子先生(福岡教育大学大学院教育学研究科 教授) 窪田由紀先生(名古屋大学大学院教育発達科学研究科 教授) 司会 松本真理子先生(名古屋大学心の発達支援研究実践センター 教授) 学校や地域,教育行政におけるさまざまな取り組みを通して,子どもの心を育てるためにみんながつながりみんなで支える実践について考える機会とします。シンポジストの平池先生からは,北九州市立学校におけるスクールカウンセラー活用事業の概要についてご紹介いただきます。石原先生からは,全小中学校が学校運営協議会制度(コミュニティ・スクール)の指定を受けている愛知県一宮市において,地域との交流や小中学校の連携に関する実践についてご報告いただきます。廣岡先生からは,三重大学教育学部学生有志によって行われている,小学生のコミュニケーション力の向上を支援する地域ボランティア活動についてご紹介いただきます。 |
(5) | ポスター発表① 15:30~17:30 54件の発表が予定されています。ポスターの掲示,責任発表者の方の在席及び発表,質疑応答をもって発表したことになります。積極的な交流をよろしくお願いします。 在席責任時間:奇数番号 15:30~16:30 偶数番号 16:30~17:30
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(6) | 減災館見学ツアー 15:30~17:30(40分程度×3チーム) 名古屋大学減災館は巨大地震に備えるために創設された,産学官連携による知の結集施設です。基調講演者である減災連携研究センター長福和伸夫先生が館内ガイド役を務めてくださる予定です。この機会に是非ご見学ください。ツアーは40分程度で,3チームに分かれて時間をずらして実施します。 見学をご希望の方は,受付時にお申し込みください。先着順とします。 |
(7) | 情報交換会 18:00~20:00 場所 名古屋大学内(ES総合館) 会場の関係で先着100名様までですので,お早目にお申し込みください。 |
大会2日目 2016年10月2日(日)
(1) | 総会 9:00~10:00 今後の学会運営を決定する大切な会です。会則に基づき,各種表彰も行う予定です。 |
(2) | 公開講演(学校心理士資格更新Aポイント) 10:00~12:00 講師 石隈利紀先生(日本学校心理学会 理事長) 司会 森田美弥子先生(名古屋大学大学院教育発達科学研究科 教授) 演題 「すべての子どものための心理教育的援助サービス ~チーム学校をめざして~ 」 教員をはじめとするさまざまな専門職がチームとなって,また学校・家庭・地域の連携で,すべての子どもの成長・発達を支援する「チーム学校」の理念は,石隈先生が早い段階から標榜されており,本学会の柱でもありました。チーム学校構想が実現に向けて動き出している今日,石隈先生から改めてチーム学校をめざしてのすべての子どものための心理教育的援助サービスのお話を伺う貴重な機会です。 |
(3) | 自主シンポジウム① 10:00~12:00, 自主シンポジウム② 13:15~15:15 午前,午後ともに3件ずつの発表が予定されています。
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(4) | ポスター発表② 13:15~15:15 54件の発表が予定されています。ポスターの掲示,責任発表者の方の在席及び発表,質疑応答をもって発表したことになります。積極的な交流をよろしくお願いします。 在席責任時間:奇数番号 13:15~14:15 偶数番号 14:15~15:15
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(5) | 分科会(教育講演)(学校心理士資格更新Bポイント) 15:30~17:30 子どもたちの多様な援助ニーズに応え,豊かな学校生活を支えるヒントが得られる講演を3つ用意しました。いずれも学校現場の実践に役立つ内容です。 |
Ⅰ「チンパンジーから見たこころの進化とその発達(仮題)」 友永雅己先生(京都大学霊長類研究所 教授) 友永先生は,比較認知科学がご専門であり,ヒト以外の霊長類の知覚や認知の発達に関する研究を通して数多くの功績を上げておられます。当日は,ヒトにもっとも近縁といわれるチンパンジーに関する研究の一端をご紹介いただき,「ヒトのこころはどのように進化してきたのか,そしてそれはなぜか」という問いに対するご示唆をいただきます。 |
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Ⅱ「学ぶ意欲を引き出す教師 動機づけ研究のエビデンスから(仮題)」 中谷素之先生(名古屋大学大学院教育発達科学研究科 教授) 町 岳 先生(大田区立東調布第一小学校 指導教諭) 「どうすれば子どものやる気を引き出せるのか?」これは,学校の先生方や保護者にとって,日々頭を悩ます問題の一つと言えるでしょう。当日は,学習動機づけの研究や実践に長くかかわってこられたお二人の先生より,学ぶ意欲を高めるために有効な信念や方略,そして学習への関与を高める指導法などについてお話しいただき,参加者のみなさまとともに理解を深めていきます。 |
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Ⅲ「発達障害(傾向)のある生徒にかかわる教職員を支える‐学校教職員に対する研修の実際‐」 酒井貴庸先生(名古屋大学大学院教育発達科学研究科 特任助教) 特別支援教育の開始以降,「発達障害への理解」に対する重要性が高まり,各地でさまざまな研修会や講演会が開催されています。そのような中で酒井先生は,「知識や技能だけではなく,教職員の負担感の軽減や達成感が重要」というスタンスのもと,教職員を対象とした研修プログラムの開発に携わってこられました。当日は,先生が開発されたプログラムについてご紹介いただきます。 |
大会参加および発表申し込みについて ホームページからの申し込み開始:5月9日(月)
ポスター発表について
申し込みは,2016年7月10日(日)までに,発表要旨(200字)を添えて,ホームページから行ってください。
事前審査を行い,7月中旬に結果をご連絡します。発表が決定した方は8月20日(土)までに,ホームページから抄録集掲載用の原稿のご提出をお願いします。
現在非会員の方でポスター発表(筆頭)を希望される場合は,入会手続きのための審査がありますので,急ぎ日本学校心理学会会員窓口にお問い合わせください。
自主シンポジウムについて
申し込みは,2016年7月10日(日)までに,シンポジウム要旨(200字)を添えて,ホームページから行ってください。 事前審査を行い,7月中旬に結果をご連絡します。発表が決定した方は8月20日(土)までに,ホームページから抄録集掲載用の原稿のご提出をお願いします。申し込み多数の場合,お断りすることがあります。予めご了承ください。
大会参加費について
- 大会発表・参加費
- 事前申し込み:8月26日(金)締め切りです。
会員
非会員
学校心理士・臨床心理士
一 般
6,000円
7,000円
6,000円
大学院生
3,000円
3,500円
3,000円
学部学生
2,000円
自主シンポジウム企画費
10,000円
当日申し込み:8月27日(土)以降は当日申し込み扱いとなります。会員
非会員
学校心理士・臨床心理士
一 般
6,500円
7,500円
6,500円
大学院生
3,500円
4,000円
3,500円
学部学生
2,000円
※学校心理士および臨床心理士有資格者の方は,日本学校心理学会会員に準じ会員扱いとします。学校心理士の方は,申し込み時に学校心理士登録番号が必要になります。日本学校心理学会非会員の臨床心理士の方は,非会員としてお申込みいただき,当日,受付にて資格登録証明書を提出いただけましたら差額を返金いたします。
情報交換会費- 8月27日(土)以降は当日申し込み扱いとなります。
事前申し込み 4,000円 当日申し込み 5,000円
※情報交換会のみの参加はできません。
今後の日程
大会参加・ポスター発表・自主シンポジウム申し込み開始・・・5月 9日 (月)
ポスター発表・自主シンポジウム申し込み締め切り・・・・・・7月10日 (日)
ポスター発表・自主シンポジウム審査結果通知・・・・・・・・7月中旬
プログラム公開・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7月下旬
ポスター発表・自主シンポジウム抄録集原稿提出締め切り・・・8月20日 (土)
大会参加事前申し込み締め切り・・・・・・・・・・・・・・・8月26日 (金)
大会参加費振り込み締め切り・・・・・・・・・・・・・・・・8月31日 (水)
大会参加及び発表申し込みに関するお問い合わせについて
詳しい申し込み方法は,ホームページをご覧ください。
※大会参加・発表申込についての今後の詳しい情報につきましては,学会ホームページに順次アップしていく予定ですのでご確認ください。
日本学校心理学会 http://schoolpsychology.jp/
また,今回は本学会の会員管理業務等で契約をしております国際文献社に委託し,ヘルプデスクを設けましたので,ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
日本学校心理学会大会ヘルプデスク
〒162-0801 東京都新宿区山吹町358-5 アカデミーセンター
e-mail: jsp-desk@kokusaibunken.jp http://schoolpsychology.jp/taikai/index.html
日本学校心理学会第18回名古屋大会実行委員
委員長 | 窪田 由紀 | (名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授) |
副委員長 | 松本 真理子 | (名古屋大学心の発達支援研究実践センター教授) |
事務局長 | 橘 春菜 | (名古屋大学大学院教育発達科学研究科助教) |
副事務局長 | 野村 あすか | (日本福祉大学社会福祉学部助教) |
実行委員 | 五十嵐 哲也 | (名古屋大学心の発達支援研究実践センター准教授) |
石田 靖彦 | (愛知教育大学准教授・日本学校心理士会愛知支部支部長) | |
大野 志保 | (愛知教育大学附属高等学校養護教諭) | |
鈴木 伸子 | (愛知教育大学准教授) | |
鈴木 美樹江 | (人間環境大学講師) | |
瀬戸 美奈子 | (三重大学教授・日本学校心理士会三重支部支部長) | |
坪井 裕子 | (人間環境大学教授) | |
中谷 素之 | (名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授) | |
原田 唯司 | (静岡大学大学院教育学研究科教授・日本学校心理士会静岡支部支部長) | |
平石 賢二 | (名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授) | |
平澤 紀子 | (岐阜大学教授・日本学校心理士会岐阜支部支部長) | |
水野 康樹 | (名古屋市立山田中学校校長) | |
水野 治久 | (大阪教育大学教授) | |
森田 美弥子 | (名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授) |